2010/02/17

雪の夜のPignoseは静かに終わるかと思いきや「祝!矢澤ちゃん復帰」

 中野ピグノーズライブ「げろきょでないと」も、今夜が第8回となった。みぞれまじりの天候のなか、出かける。
 ピグノーズに行ってみると、mizuhoさんのお母さんが店番をしておられる。これまであまりじっくり話したことはなかったが、まだお客さんがだれもいないのをいいことに話しこんだ。あとでmizuhoさんから、
「うちの母となにを話してたんですか?」
 と訊かれたが、内緒。

 照井くんがネクタイ姿でやってきて、驚く。今日は院の面接試験だったそうな。意外に似合っている。今夜のライブメンバーは、この照井くんと野々宮卯妙、私の3人。
 先日ワークショップに参加してくれた坂口さんが、お客さんで来てくれる。体調が悪いというメールをもらっていたのだが、結局来てくれたのだ。ほかには、いつも来ていただくizaさんがこの天候のなかをいらしてくれて、とてもうれしい。
 まずは照井くんの「ユークリッド原論」から。今日は音楽を違った雰囲気でつけてみたくなって、やってみた。
 続いて、野々宮卯妙によるサウンドスケッチの「異国」シリーズ。これは期せずして、反戦シリーズともなっている。気持ちを入れて大切に読んでくれて、私も音の感触をいつくしみながら演奏した。

 中休憩ではいろいろな話で盛り上がる。こんなアットホームな雰囲気のライブ会場はまずない。
 mizuhoさんの双子のお姉さんが、近く、この近所に越してくるということで、そのお姉さんのフルートを勝手に使って、みんなで音が鳴るかどうかの試し。
 後半も、やはり照井くんからスタート。岡本かの子の「鯉魚」という短編の、前回の続き。それから、卯妙さんの「夢十夜」の第三夜を、店の電気もエアコンも消して、やる。この話はよくできていて、イメージがとてもふくらむ。スリリングで楽しかった。
 ほかにいくつかやって、さあ、お開きにしましょうか、というところへ、だれかやってきた。
 だれかと見れば、なんと、二子出産のために休んでいた矢澤ちゃんではないか! 子どもを旦那に預けてわざわざ来てくれた。とてもうれしい。しかも、出産後なのに、一年前とまったく変わっていない。
 彼女にも読んでもらった。一年前に読んでいた新美南吉の短編。そしていろいろ話。
 ともあれ、矢澤ちゃんが復帰してくれてうれしい。
 また、午前中にやった駒沢小学校の先生から感謝のメールが届いていた。

 朝から夜まで、今日は長い長い一日だったが、とても充実していて、疲れより学びと喜びが大きな日であった。

2010/02/16

駒沢小学校で朗読プログラム「Kenji」を上演した

 寒い。雨はあがったが、冷えこんでいる。
 昨夜、遅かったのだが、がんばって早起きして、羽根木に向かう。今日は世田谷区立駒沢小学校で「Kenji」の公演をおこなう。そのための機材準備。事前調べで、マイクの本数が足りないことがわかっていたので、こちらから2本、マイクとマイクスタンドを持っていくことにした。
 卯妙さんに手伝ってもらって、電車でえっちらおっちらと運ぶ。午前8時半の井の頭線。殺人的な通勤ラッシュを覚悟していたが、案外そうでもなく、運ぶのは楽だった。田園都市線はもちろん、ラッシュとは反対方向なので、ガラガラ。
 駒沢大学駅に着くと、すでに弓削ちゃんと玲ちゃん、そして今回手伝ってくれる唐さんも来ていた。近くのおにぎり屋でおにぎりを買って、軽く腹ごしらえ。そうこうするうちに雅世ちゃんと由貴さんも来る。歩いて駒沢小学校へ。

 体育館で立ち位置決めとマイクのセッティング。
 ほどなく世田谷文学館の根岸さんや手伝いの人たち、カメラマンの人も来て、ピアノを動かしたりしてセッティングは完了。控え室へ。
 それにしても、寒い。ピアノを弾けるのか心配なほど。
 出番が近づき、ふたたび体育館に移動して、今度は照明合わせ。体育館の暗幕を全部引いてもらい、スポットライトをあててもらう。音合わせも。

 10:45から3時間めが始まり、しばらくすると小学生たちがにぎやかに入ってくる。我々はステージの袖で待機。
 最初に根岸さんが簡単な挨拶をして、すぐ朗読がスタート。
 驚いたことに、最初から最後まで、小学一年生から六年生まで、全員が食いつくように集中して見聞きしてくれた。途中、卯妙さんが子どもたちにちょっかいを出して大騒ぎになったり、笑い声があがったりと、楽しい場面もあった。これほどまでに子どもたちが集中してくれ、また私たちと一体となって賢治の世界を共有してくれたのは、本当にうれしかった。私たちにとってもすばらしい経験となった。
 終わってから大拍手を浴び、またたくさん質問の手があがって、少しだけ子どもたちと話ができたのも楽しかった。

 今日はこれから、中野ピグノーズでの「げろきょでないと」に出かける。ライブのダブルヘッダーである。