2013/02/28

公演「初恋」にご来場いただいた方々の声

先日おこなった沈黙の朗読「初恋」公演においでいただいた方々が、アンケート用紙に残してくれた声を、抜粋して紹介します。
みなさん、ありがとうございました。なによりの励みになります。

◎朗読・舞踊・音楽のハーモニーと間がとても深く心の底に響きました。特に朗読は、自分が独白しているような錯覚さえ感じるほど。沈黙の間は、心と頭の中でリフレインが浮かぶ舞台でした。舞踊の金さんも、とても強く美しく。水城さんの音楽も心に響きました。すばらしい時間をありがとうございました。

◎朗読・ダンス・音楽・照明、驚くほど呼吸が合っていて、今回も快楽の時間となりました。間近で声のひびき、ダンサーの汗を感じられて良かったです!

◎永遠のテーマに向かい、改めて、今の自分の置かれた状況と重なることが多く、興味深く楽しく観させて頂きました。朗読とダンスのコラボは初めてでしたが、斬新で楽しかったです。とても近く臨場感があり、音も照明も即興とは驚きでした。ここに来られて良かったです。

◎自分の中に定まっているもの、あたりまえに通じているもの、それを外してみるのに、いいと思いました。暗闇もよかった。沈黙もよかった。まだことばにできないけど、おもしろい室内だとおもう。いろいろ何かやってみたいと思いました。

◎今までにない新しい作品と感じることができました。映画を見てるみたいでとても面白かったです。

◎即興とは思えないほど、3人の方と照明の方の感じがあっていました。きれいなところや、嫌なかんじのところが色々あって、自分の感覚をふり返ることができる時間でした。

◎ダンスと声、音、影の同期する瞬間、ブレる時に感覚がゆれるような錯覚が心地良かったです。声が止まった時の耳がサワサワする感触や、最後の暗闇は久しぶりに味わえてうれしくなりました。

◎金さんのダンスを初めて観て、(観たくて伺って)嬉しかったです。朗読の場にいるのも初めてでしたが、本をただ読むだけではない、景色の観えるような様がとても印象的でした。それにダンスが加わると、心の中が形になって観えてくることにまたおどろきました。

◎音と踊り、声、美術が調和した、面白い公演でした。金さんの美しい肢体、しなやかな動きにも、ろうどくの方のよくようのあるうたうようなろうどくにも、魅せられました。来てよかったです。空間ともマッチしていました。

◎あっという間の時間でした。不思議であり現実的であり、とてもステキな公演でおもしろかったです。ダンスと朗読のコラボも初めてでしたが、そっきょうとは思えないぐらい流れていてとても良かった!

◎すごく面白かった。終わった後、瞑想状態みたいになった。

◎全体の一体になった感じがいいなと思いました。金さんが77の女性の心の姿のようでした。朗読と、音楽と、ダンス、アート、そして、キッドの雰囲気、照明などが、幻想的なまでに溶け合っていて、魅せられました。金さんのダンスは、追憶の中の残像、青春の幻影のようであり、魔性のように美しかったです。

◎コンテンポラリーとはこういうことか。沈黙の朗読&意味もわかりました。ふかい〜。

◎五感・六感に訴える作品でした。息づかい、感情、迷いが心地良かったです。デジタルなものに囲まれた社会の中で、素晴らしい間を感じることができました。個人的には卯妙さんの艶っぽさを拝見したかったので、とても満喫できました。

◎言葉が生きて心に響いてきました。朗読、音楽、照明、ダンス全てが素晴らしかったです。

◎初めてでしたが、とてもステキなダンスと朗読のパワーも伝わりました。暗さがはじめてだったので、おどろきました。今までにない作品を見て感じました。金さんの表現力すばらしかったです。

◎キムさんの体当たりなダンス?!が美しかった。色っぽいし魅了されます。長丁場の中、水城さんのピアノ音色が心地よく、卯妙さんの朗読の声に埋もれるように何度かうとうとしてしまいました(でも音と声は聞こえてました〜)。沈黙の時は瞑想している様な意識と無意識の間にいるような感覚になりました。きもちよかったです。(すいません、寝ぼけで書いてます)


次回の現代朗読公演は、同じキッド・アイラック・アート・ホールにて4月19日(金)夜と20日(土)昼の2回を予定しています。
そこ、空けといてくださいね〜。

2013/02/23

沈黙の朗読「初恋」公演が終わった

2013年2月22日。
演奏や記録用の機材を運ぶために、いつものようにカーシェアリングで新代田で車を借りてくる。
羽根木の家から明大前キッド・アイラック・アート・ホールまで運ぶ。

この公演の出演者は朗読の野々宮卯妙、ダンスの金宜伸、演奏の私という3人きりで、装置もなく、美術は丸山純子さんにお任せだったので、準備は楽だとタカをくくっていたのだが、当日のスタッフをだれにも頼んでいないことに気づいた。
いや、受付をゼミ生のてんちゃんとみぞれちゃんに頼んであったのだが、搬入・搬出、会場準備の人手をかんがえていなかった。
とくに、美術で粉石鹸を使うので、床にリノニュームを張る必要があり、その人手がたりないのだった。

昨日、その話をゼミで聞いていたみぞれちゃんが、自主的に手伝いを申し出てくれ、てんちゃんも手伝ってくれることになった。
あとで思ったのだが、このふたりが手伝ってくれなければどうにもならなかった。
とても助かった。
と同時に、いくら小規模のものとはいえ、スタッフ体制は最初からしっかりかんがえておかなければならないなと思った。

車に機材を積んで明大前まで行くと、すでにてんちゃんとみぞれちゃんがホールに到着していたので、積み降ろしを手伝ってもらって、私はそのまま車を返却に。
取って返すと、丸山さんも到着していて、ホールの早川くんの指示のもと、全員で床張り作業が始まった。
これはかなり大変な作業で、全体にきっちりすきまなく張り終えるのに午前中いっぱいかかった。
それでも無事に終わってほっとひと息。

客席を作り、演奏機材をセッティングし、音響確認。
羽根木で印刷物の作業をしていた野々宮も合流。
ひとりで黙々と照明のセッティングをしている早川くんにあとをまかせ、昼食に出る。

ホールの斜め前にあるうどんチェーン店の〈なか卯〉にはいる。
ミニうどんと親子丼のセット。

ホールにもどると、ダンスの金さんも到着していた。
ウォーミングアップやら、私は使用音源の確認など。
開演まで余裕があったので、なんとなくのんびりと落ち着くことができた。

14時半、開場。
ゼミ生がたくさん来てくれたほか、前ゼミ生のまりもちゃんが来てくれたのもうれしかった。
ゼミ生はいったんやめるとぱったり来なくなってしまう人がほとんどなのだが、まりもちゃんやくぼりかのようにげろきょにつながりつづけてくれる人がいるのはほんとにうれしい。
映画「うらぎりひめ」の監督であり舞踏家でもある岩名雅記さんがいらしてくれたのもうれしかった。
岩名さんとは3月4日夜のキッド・アイラック・アート・ホールでの映画上映のあと、トークをさせていただくことになっている。
みなさん、来てね。

15時、時間どおりに開演。
暗転のなか、私の演奏からスタート。
真ん中のスポット照明があがると、そこには椅子に座った金さんがいて、ゆっくりと踊りはじめる。
野々宮の朗読はホールの上の空間にあるバルコニーのような場所から最初は始まる。
そのあとはお互いの即興セッション。

しだいに沈黙に向かっていく。
非常に時間をかけて、沈黙が増えていく進行は、予想していた時間を大幅にオーバーしてしまった。
終わったら100分近くが経過していた。
お客さんがよくがまんしてくれたと思う。
しかし、終わってからは好意的な感想をたくさんいただいた。

夜の部にそなえて腹ごしらえを買いに出る。
今度は吉野屋のテイクアウトで丼。
ホールにもどって食べる。
それから昼の部の後片付けをしたり、客席を作ったり。
夜は昼より予約者が多いので、客席を増やした。

19時半、開場。
ゼミ生や私の即興レッスンの生徒さんのほか、深川〈そら庵〉の東海明子さんが来てくれた。
「槐多朗読」に何度も来てくれている画家の内村さんも来てくれた。

20時、時間どおりに開演。
夜の部はなるべくコンパクトに、シャープにやろうということになり、昼の部より大幅にテンポアップ。
その結果、75分で終演。
昼も夜もそうだったが、終わったらなんとなくぼーっとして言葉が出てこない、といった風情の人が多く、こういうとき私はパフォーマンスがうまくいったんだなと感じる。
「槐多朗読」をはじめとする沈黙の朗読は、こんな感じで終わることが多かった。
言語活動や論理思考をする部分ではなく、脳の別の場所を刺激するらしいのだ。

終わってからゼミ生が何人か残ってくれて、後片付けを手伝ってくれた。
とくに粉石鹸がリノや壁にこびりついて落とすのが大変だったのだが、みんなで手分けしてせっせと片付けたので、短時間で終わった。

ゼミ生の平田くんが羽根木までの荷物運びに付き合ってくれた。
家にもどったとき、長い一日だったのだが、なぜかあまり疲れを感じていなかった。
今回関わってくれた出演者、スタッフ、お客さん、そして応援してくれていた皆さん、すべての人に感謝。
またひとつ、ステップを進めることができた。

2013/02/08

神田神保町・書泉グランデにて「朗読グランデ」

とても寒くて風が強いなか、神保町に向かう。
書泉グランデのイベントスペースをお借りしての朗読イベント「朗読グランデ」のためだ。
野々宮と17時ちょうどくらいに行ってみると、菜穂子さんとばったり。
植森さんもやってくる。
着物を着たKATさんが少し遅れてやってくる。

会場のセッティング(といっても椅子を並べるだけ)とネット中継の機材の準備。
5時半開場だが、すでに待っている方がいらしたので、入っていただく。
廊下は寒いしね。
最初にいらしたのは年配の方で、書泉には昔からよくいらしてたくさん本を買ったりしていたのだという。
今日はひさしぶりに来られたとのこと。

ゼミ生や、ゼミ生の知り合い、講座参加者も来てくれて、けっこうにぎやかになった。
朗読家の秋山雅子さんもおいでいただいたな。
まったく人が来てくれなかったらどうしようと思っていたので、うれしい。

6時、スタート。
Ustream配信もスタート。
ちゃんと録画ボタンを押すのを忘れなかった。

最初は4人の朗読と私のピアニカによる朗読デモンストレーション的なパフォーマンス。
坂口安吾の「新春・日本の空を飛ぶ」の冒頭部分を先日の打ち合わせどおり読む。
が、打ち合わせに参加できなかった植森さんに伝わっていなくて(伝えるのを忘れた)、途中で迷子なって困ってしまったらしい。
そんなこととはまったく知らず、終了。

そのあとは参加された方全員と現代朗読エチュードを、おなじテキストを使ってやっていく。
うまくいったりいかなかったり、楽しかったり苦労したり、いろいろあったが、皆さんしっかり協力してくれて、私はとても楽しくやらせていただいた。

7時前に終了。
片付け、担当の平井さんに挨拶して、書泉をあとにする。
そのまま一路ベルギービールの店〈ブラッセルズ〉に直行。
ビールを一杯ひっかけながら、フリッツをいただく。
楽しいイベントのあとのビールはなによりうまい。


今日のイベントの模様は、Ustreamで配信録画されています。
途中で止まったりしますが、気にせず先送りするとまた動きます。
また、一度途中で配信が切れてしまったせいか、ファイルがふたつに分かれてます。
こちらからご覧ください。