第一回「現代朗読一日講座」が終わりました。
初回ということで告知が充分に行き届いていなかったのと、たぶん年末のあわただしい時期だということもあって、参加者はとても少人数でしたが、その分アットホームな雰囲気でじっくりとエチュードを実践することができました。
また、今回は私・MIZUKIにとってもめずらしい経験をさせていただきました。それは、参加者のひとりが日本語を母国語とする人ではない、ということでした。
日本に来られてすでに12年もたっておられて、なんの不自由もなく日本語でコミュニケーションはできるのですが、朗読という「表現」をおこなうことになると別の話になります。音楽の勉強をしていてなんの不自由もなく音符は読めるのに、トランペットの人がいきなりバイオリンを演奏するようなものです。語法がと身体の使い方がまるで違います。
日本語が母国語ではない人に朗読をどう教えるか。これはなかなか興味深い問題です。
私にとって貴重な経験で、今日も得るものが多かったです。
講座は一日で現代朗読の考え方と練習方法、基礎的なエチュードをひととおり習得できるように、けっこうじっくりと考えてプログラムを作りました。
考え方の基礎となる重要な部分の「朗読表現における3つの要素」を中心に午前中の半分を座学。そのあと実際に身体を動かして、身体表現者としての朗読者が日常的にやっておくといいことをいっしょにやりました。
昼食休憩をはさんで、午後はゼミ生もふたり加わって、現代朗読のいろいろなエチュードを体験してもらいました。その際に大切なのは、観察です。他人の観察、そして自分自身の観察。センサーを研ぎすまし、観察を重ねていくことで、表現の微細なコントロールもできるようになります。
そして、コミュニケーション。感覚受容器のかたまりとしての身体をフルに使うことを意識してもらいました。
いつもやっていることの延長線上ではありましたが、あたらしい発見もいくつかあって、私にとっても有意義で楽しい時間でした。参加者の方々に感謝です。
これで年内の講座/ワークショップ類は終了です。
明日は年忘れロードクパーティーがあり、現代朗読協会のイベントは最終となります。
第二回現代朗読一日講座は1月10日に開催されます。
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