2010/09/21

「特殊相対性の女」公演レポート(2)

あっという間に14時になり、開場。開演まで1時間あるので、お客さんはゆっくりできます。音倉は飲食ができるので、食べたり飲んだりする方が多いのです。そしてここの食事はオーガニックなのです。
みかさんも野々宮も開演直前まで客席をうろうろして、知り合いと普通に会話しています。もちろん私も。
げろきょのメンバーがたくさん来てくれました。ありがとう。そして、この人たちは独特のなごやかな雰囲気を共有していて、年齢も立場もまちまちなみんながなにやら盛りあがっています。
NVCの勉強会の知り合いも来てくれました。

15時、開演時間。
なぜかだれもなにもいわないのに、自然に客席が静まりかえって、ちょっとあせってしまいました。不思議な現象でした。
予約の方が何人かまだお見えでなかったが、ほぼ時間どおりにスタートすることに。
照明を落とし、プロジェクターの映像だけになったところへ、まず私がピアノにつきます。
しばらくプロジェクターの映像を見ます。観客に映像への注意をうながすのと、私が映像から触発される音を探す時間です。
まず、ピアノから入ります。それから野々宮が出て読み椅子につきます。
おもむろに石村みかが四角い映像の明かりのなかに入ってきます。
私のピアノが止まったら、石原みかのセリフからスタート。

ところで、よく尋ねられることをここに書いておきます。
役者の動き、音楽の入りのタイミング、読みの調子など、すべて「あらかじめ決められていること」はない、ということです。
あらかじめ決められているのは「テキスト」だけです。それを逸脱することはありません。それが唯一のルールといっていいでしょう。それ以外には、音楽も決まっておらず、メロディもコードもあらかじめ準備されているものはありません。
現場の空気、観客の様子や反応、私たち自身のコンディションや気持ち、この日この時間ここにあるというあらたな実感。そういうものを感じ、全部受け入れながら、コミュニケーションのなかでレスポンスが生まれ、展開していくのです。
あらかじめ用意された決めごとや段取りを押しきるのではなく、その場その瞬間で正直に誠実に表現していく。そういったパフォーマンスを私たちはめざしています。

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